なんて可愛くも素敵な存在なのでしょう。

昨日は女性について道すがら書いてみた。

ちょっと長めの文章になるので、面倒くさい方は後半の太字部分だけ読むように。

ぼくはファッション関係の仕事に携わっている。
大学の専攻はメンズウェアだったが、現在はほぼ女性向けのファッションを手がけている。

先に述べた“女心イミワカンネ”だが、ここで思考の歩みを止めてしまうとぼくのポリシーに反するので、一生この小宇宙の中で暮らすことにした。

今年の3月4月に中国大陸、そして先月は台湾市場調査を実行し、その土地から見えてくる、ぼく自身がローカルファッション界へプレゼンテーションできそうな内容や方法を考察してみた。(実際に強く影響を受けるのは、その土地や文化ではなく、そこに住んでいる人々から直接影響を受ける方が多い)

根っこの部分で“女心イミワカンネ”と思っているので、現地の女性を霊長類ヒト科のメスとして裸の目線で見ることができた。


仮想空間と高速通信の進歩のお陰で遠い場所にある情報と感情がクロスオーバーし一つの集合体になる、情報が氾濫する中で時にはくっつき、時には分裂を繰り返す。
そして、そこに残ったものは何もなく。只、変化と時間の経過が永遠に繰り返される。現在のファッションとはそんなもので、普遍的なものをファッションへ求めるのは愚の骨頂と言っても過言ではない。

しかしだ、今のところ一つだけこの普遍的なものの後ろ姿だけを見た気がしたのだ。去る金曜日にぼくの下衆な友達の中でもとびきりのセンスと信用のおけるイラストレーター 山里将樹http://www.masaki-yamazato.com/ )とのビデオチャットを通じ、言葉にすることで普遍的なファッションの根っこの部分が輪郭を帯びてきたのだ。



長々と書いてしまったがつまりはこういう事。

T子『あ〜、この服今年の流行らしいね〜。かわいい〜。だけど、みんなと同じじゃちょっと嫌〜、やっぱ買うの止めた〜。』

Sくん『そうか〜みんなと同じじゃ嫌なのね・・・えーっと、コレなんかどう?』

T子『あ、これいいんじゃないかな?だけど、個人的にデザイン好きだけど・・・目立ちすぎ。やっぱパスするわ〜。』

この会話、一見するとよくあるカップルのショッピング中の会話。しかし、お気づきだろうか?
T子の審美眼に矛盾を有している事を。
T子はみんなと同じじゃ嫌だけど、目立つのは嫌。

目立つのは嫌 → みんなと同じ感じがいい
みんなと同じじゃ嫌 → 目立ちたい

という事になる。
“一つの集団の中に収まっていたいだけど、その中でも目立ちたいという矛盾
これが、女心を紐解くキーワードとなる。
思い出して欲しい。学校に制服がある。一部の男子もそうだが、大抵普通の女子はその制服と言う縛りの中でも、ちょっとだけおめかしをしたりして自己主張をしていたじゃないか?!
そう、正にそれ!!


綺麗なネイルしかり、iPhoneケースしかり、みんなと同じデザインと見せかけて実は強いこだわりを持っている女子をぼくは何人も知っているぞ!

女子は矛盾の中で闘いながらファッションを楽しんでいるのね。なんて可愛くも素敵な存在なのでしょう。


今回形が見えてきた部分は、ビーチのたった一つの砂の一粒だという事を肝に銘じASIAAROWANAの次席研究員(ぼくの事)として、この事象を今後も留意していきたい。